家族

家族を呼び寄せて一緒に暮らすことは、留学生にとって、経験の共有だけでなく、安心感があり、孤独から解放され、さらに勉学への精神的支えになります。一方で、異国で暮らす家族の日常生活における不自由さが留学生の負担になることもあります。家族も日本の生活を楽しく有意義に過ごせるよう考えなければなりません。

1.家族の呼び寄せと家族渡日後の手続き

(1)在留資格認定証明書の交付申請
留学生が家族を呼び寄せるときには、家族のために在留資格「家族滞在」を得る必要があります。「家族滞在」の在留資格で日本に滞在できる家族は、留学生の扶養を受ける配偶者と子どもです。留学生本人が安定的・継続的な扶養能力を有していることが必要とされます。
手続きは、留学生本人が家族の申請代理人として、出入国在留管理局で家族の「在留資格認定証明書」の交付申請を行なうのが最も早い方法です。在留資格認定証明書が発行されたら家族に送付し、家族は証明書を持って日本大使館・領事館で査証を申請します。在留資格認定証明書の有効期間は3か月です。この期間内に家族は査証を取得し、渡日しなければなりません。
在留資格「家族滞在」(出入国在留管理庁ウェブサイト)

(2)家族の転入届
家族は、渡日して住居地に居住し始めた日より14日以内に、区役所市民課で「転入届」を行います。在留カードと、留学生と同一世帯に居住する場合には、留学生との家族関係を証する本国の公的な証明書(婚姻証明書、出生証明書など)が必要です。公的な文書が日本語でない場合は、その訳文も必要です。訳文を付ける場合、訳した人の住所、氏名、印鑑(外国人の場合はサイン)を任意の書式で一緒に提出してください。申請者本人の翻訳でも構いません。証明書は写しのみの提出はできません。原本を提示し、原本還付手続きを受けてください。転入届と同時に、区役所で、国民健康保険加入、国民年金保険加入、各種手当等の手続きを行ってください。

(3)家族の在留期間更新
許可された在留期間を超えて引き続き日本に在留を希望する場合には、在留期間更新の許可申請を行う必要があります。更新の許可申請手続きは、在留期間の満了日の3か月前から行うことが出来ます。
在留資格「家族滞在」(出入国在留管理庁ウェブサイト)

(4)家族の就労
「家族滞在」で在留する外国人は、資格外活動許可を取得することにより、週28時間以内のアルバイトをすることができます。
資格外活動許可申請(出入国在留管理庁ウェブサイト)

(5)子どもが生まれたとき
外国人夫婦の間に子供が生まれたとき、まずは出生した日より14日以内に区市町村役所に出生届を提出します。その後30日以内に、入国管理局で在留資格取得申請を行ってください。ただし、出生した日から60日以内に日本から出国する場合は、この手続きを行う必要はありません。
在留資格「家族滞在」(出入国在留管理庁ウェブサイト)


名古屋出入国在留管理局 

〒455-8601 愛知県名古屋市港区正保町5-18
• 留学審査部門
 Tel:0570-052259 420#
 窓口受付:月曜日~金曜日(休日を除く) 9:00~16:00
 電話受付:月曜日~金曜日(休日を除く) 9:00~17:45
• 外国人在留総合インフォメーションセンター
 Tel:0570-013904(または03-5796-7112)
 受付時間:月曜日~金曜日(休日を除く) 8:30~17:15


2.子どもの教育

(1)保育所
保育所は、両親が働いていたり、学生であるなど、昼間子どもの世話が十分できない場合に乳幼児を保育するところです。申請には就労あるいは就学等の証明書が必要です。2019年10月より、3歳~5歳児の利用料は無償ですが、実費(通園送迎費、食材料費、行事費等)は保護者負担となります。0歳~2歳児の利用料は住民税非課税世帯を対象として無償になります。なお、2024年10月からは国の定める基準を満たし、その旨の証明書を取得している施設のみが無償化の対象となります。また、希望する保育所に空きがあるとは限りません。詳しくは各区役所の保健福祉センター福祉部民生子ども課へ問い合わせてください。
幼児教育・保育の無償化(名古屋市ウェブサイト)
対象施設と対象者について(名古屋市ウェブサイト)
保育所等の利用申込み手続きについて(名古屋市ウェブサイト)

(2)幼稚園
幼稚園は、3歳から5歳の学齢前の幼児を保育し、心身の発達をはかる教育施設です。公立幼稚園と私立幼稚園があります。2019年10月より利用料が無償、または、上限ありで無償化されています。実費(通園送迎費、食材料費、行事費等)は保護者負担となります。申請時期や条件を早めに知って準備することが必要です。詳しくは最寄りの幼稚園に直接問い合わせてください。
幼稚園(名古屋市ウェブサイト)

(3)小学校・中学校
日本では、小学校の6年間と中学校の3年間は義務教育です。住民登録をしてあれば、6歳になると区役所から就学通知書が保護者宛に届きます。公立小学校は無料ですが、給食費や補助教材等の経費が約5,000円/月かかります。家族の収入によって減免制度があります。

(4)インターナショナルスクール
愛知県には外国語で教育を受けられる教育機関があります。詳しくはインターネットで検索してみてください。

3.出産・育児

新しい土地で出産・育児を経験するのは苦労もありますが、大きな楽しみともいえます。病院選び、経済的負担、育児方法など、いろいろ考えなければなりません。
出産関係の費用は国民健康保険の対象とならず、費用負担は各回の検診や出産費用で普通40万~50万円かかります。出産後、国民健康保険から出産育児一時金(*)50万円(令和5年5月時点)の支給がありますが、これを出産の前に医療機関が受け取って出産費用の一部にあてるなどの補助制度があります。
(*)妊娠週数が22週に達していないなど、産科医療補償制度の対象とならない出産の場合は、支給額が48.8万円となります。
帝王切開など健康保険が適用される医療を受けた場合は、医療費総額の3割が自己負担となります(帝王切開は医療行為です)。ただし、出産育児一時金は自己負担分の支払いに充当できます。※帝王切開の場合、入院日数が長くなり、ベッド代などを負担しなければならない可能性があります。
出産育児一時金(名古屋市ウェブサイト)
妊娠・出産(名古屋市ウェブサイト)
子育て(名古屋市ウェブサイト)

4.児童手当

児童手当を申請すれば、中学校修了までの子どもを養育している両親には児童手当が支給されます。詳しくは各区役所区民福祉部民生子ども課へお問合せください。
児童手当について(名古屋市ウェブサイト)

お役立ちサイト

5.NUFSA家族の日本語コース

名古屋栄ライオンズクラブの後援を受けて、名古屋大学留学生会(NUFSA)の主催で運営しています。
週2回の授業では、日本語教育専門の講師と共に、テキストを使用して日本語を学びます。 教室での授業以外にも文化祭などのイベントがあります。

連絡先: グローバル・エンゲージメントセンター 支援チーム
Tel:052-788-6117
E-mail:isa@t.mail.nagoya-u.ac.jp
Website: https://acs.iee.nagoya-u.ac.jp/family/nihongo.html
Twitter: https://twitter.com/y98fglx